RUNWELL【CREATORS VOICE vol.2】

ピストバイクに関わる日本メーカーを世界に伝えるために発足したプロジェクト 「BROTURES CREATORS VOICE」

第2弾は、 新潟県燕三条のトラックバイク専用工具ブランド「RUNWELL」代表の相場健一郎さんにインタビュー。
燕三条という金属加工の聖地で、RUNWELLの工具はどのようにして作られているのか。相場さんのものづくりに対する姿勢やピストバイクに対する想いをお届けします。


Director / Cinematographer / Editor / Colorist :
Kouta Ogawa (bird and insect)

Cinematographer :Kyo Kuboyama

Music:Go Hiyama (ECHOES BREATH)

Creative Director : SHIN-ICHI SATAKE (BROTURES)



ここからは、インタビュームービーでは語られなかったものづくりの視点やBROTURESとの関わりなどを、BROTURES OSAKAの藤本からインタビューの内容を踏まえながらお話したいと思います。

  

燕三条という金属加工の街

古くは江戸時代から金物、金属加工を生業としてきた街、新潟県燕三条。 アウトドアグッズのSNOWPEAK、ステンレスタンブラーのTHERMOSなど世界中で活躍しているブランドの本社、工場、職人がひしめく日本の加工技術首都。そんなエリアで老舗工具メーカーによって自転車工具を専門として立ち上げられたブランドがRUNWELL。 加工精度は言うまでもなく、使う側の立場に立った柔軟なものづくりが魅力のひとつ。

 


 

ものづくりに対して

「よく走れ」と名前の由来の通り、RUNWELLの製品はメカニック目線で作られた製品が多くある。
相場さんは自分の考えだけで製品を作るというより、相場さん自身が実際に全国のサイクルショップやレース会場に足を運び、現地でメカニックからの意見を取り入れることで、よりメカニックの手に馴染むものづくりをしている。

これは業界では特異なことで、そういった工具メーカーはあまりない。勿論、全ての要望を形にすると言うわけではなく、あくまでRUNWELLらしい造形は表現されている。



相場さんのデザインに対する考えは、僕からすると独特に感じる。
「"どう感性に伝わるのか?"を大切にしている」
これがまさにRUNWELLの工具の醍醐味であり、レンチ一つとってもありきたりな形状ではなく、握る時のグリップ感を造形にしているのだ。



結果的にそれが世界のトップメカニックにも賞賛され、多くの方に広がっているのであろう。

工具における部分で他のメーカーのものづくりは"単に使い易いから"が多く存在していて、工具としての形やデザインも決まったものが多い。過去に「そう言った物を作るなら、それだけではRUNWELLではないし、面白みもない」と相場さんが言っていた。

インタビューの中でも工具を作る上で、「デザインの裏にあるストーリー、最先端の技術、文化的要素を取り入れる」と話されていたが、中には甲冑から着想を得た製品もあるのだという。聞けば聞くだけストーリーが詰め込まれている物ばかりである。工具に対して今ある物を真似て作るのではなく、一見関係のないところからアイデアを考え、工具のデザインに落とし込む。

「もうデザイナーですよね、相場さんって。」と思う。

 

BROTURESとのコラボレーション

  

RUNWELLのギャラリーの中にはこれまでに作られた製品がずらり。中にはBROTURESとのコラボレーションの工具もある。
思い返せばお付き合いが始まって5年以上は経つと思うが、先述した通り、各地に足を運び、BROTURES OSAKAに来てくれたからである。



初めてコラボとして作らせてもらったのがこの15mmレンチ。
こちらの要望をできる限り汲み取っていただき、サイズ感や色の調整など細かいところまでこだわった。 今になって聞いてみたら「BROTURESさんの求める"黒"を作るのには苦労した」とのこと。 僕らのこだわりの意図を汲み取り、再現していただいたことは本当に感謝しかない。

その後も大阪店の周年アイテムでもコラボをさせていただいた。

 

 

ピストバイクは無になれる


相場さんって職人感ある佇まいのせいか、会話していてもどこか読めない独特な空気感を持っている。
そんな人が「自転車と向き合っている時、無になれる」と言う。
この気持ちはすごく共感できることで、僕で言えばホイールを組んでいる時。すごくリラックスしているなと思い返す。

だからこそと言えば押し付けがましいかもしれないが、僕と相場さんでギャラリーでお話しする時もお酒を交わす時も本当に自転車の事ばかり。
素材の話や物の歴史の話など、聞いていて飽きない事だらけである。それがまた楽しくて楽しくて。





「品質、精度はあたりまえ」

この言葉。
この業界の人、職人からすれば確かにそうなのかも知れない。でもやはりそれを改めて言い切ってくれる事は物凄くかっこいいし、使う身として嬉しいことである。

RUNWELLは自転車なら何でも使えるというものづくりではなく、ピストバイク、トラックバイクのためのものづくりをしてくれている。
BROTURESがピストバイクに特化したお店のように、RUNWELLも工具メーカーとしては特化型であり、尖っている。

だからこそピストバイクに乗っているなら絶対知ってもらいたいし、一つでも手にして欲しい。

FUJIMOTO

 



相場 健一郎
新潟県三条市生まれ。Pratt Institute卒業。相場産業㈱、ミツワ金属㈱代表取締役。2005年、前社長が他界し現職に就任。2011年11月、Runwellを設立。20××年、全国の取引先でポップアップとサイクリングの旅。20××年、メタバースに世界中のユーザーとコミュニケーションが取れるショップを開設。

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