古いものをリスペクトした新しいもの。

BROTURESで人気のピストといえばやはりLEADERやDOSNOVENTAですが、それらの人気ブランドの影に隠れて少し控えめながら、当スタッフが推したいブランドがございます。

個人的には一歩引いた場所には放っておけないブランドのピストバイクを、自分が乗りたいように組み上げてみました。

KORY YORK K2 CUSTOM COMPLETE

COMPLETE / ¥335,000- (+TAX)

FRAME SET / 定価から20%OFF! ¥155,520- (IN TAX)

KORY YORKはイタリアでハンドメイドで職人が一本一本フレームを作り上げる比較的新しい振興ピストブランドです。

インパクトのあるルックスや派手なマーケティングを行いその名を馳せたLEADERやDOSNOVENTAとは違い、KORY YORKは彼らのinstagramを見ていただくと分かる通り少し落ち着いたクールな感じの売り出し方をしているためか、どうしても前者2ブランドの影に隠れてしまう感はあるのですが、その内容は往年のピスト文化をリスペクトし非常に内容の濃いプロダクトなんですよね。

まずこのフレームに既視感を感じる方や「あっ!」と思われた方は、きっとピストバイクブーム全盛期にサンフランシスコの劇坂を攻めるMASH SFやMACAFRAMAの動画を見て興奮していた方々なのではないでしょうか。

実はこちらのKORY YORK K2のフレームは、MASH SFのジョナサンやマッサン、ディレクターのマイクなどが跨ったCANNONDALE TRACK (通称キャントラ) をオーマージュしております。その車体がこちらですね↓↓

トップチューブが少し前に下がった’’パーシュート’’と呼ばれるフレーム形状と、太めの丸パイプフレームに細身のクラウンフォークを合わせた特徴的なシルエットがしっかりと再現されているのがわかるでしょう。

ちなみにこの画像の車体はMASHのカリスマライダー、MASSANの当時の愛車。

当時はまだ目新しかったパーシュート形状のフレームでなおかつそのデザインがカッコよかったことと、当時のカリスマライダー達がこぞって愛用したことで注目が集まり、瞬く間にアイコニックな存在としていまに至るまで高い人気を誇るフレームです。

しかしそんなキャントラも今となってはもう15年近く前の古ーいフレーム。球数も少なく、オークションなどでたまに出品されたとしてもその価格はめちゃくちゃ高額です。

そんな今に至るまで高い人気を誇る名車を、当時のシルエットをそのままに現行モデルとしてオマージュした、ピスト愛あふれるモデルがこのKORY YORKというわけですね。

とピスト業界のムーブメントを少し長く語ってしまいましたが、「眠くなってくるわ」という声も聞こえてきそうなので、こちらのKORY YORKのカスタムポイントについて紹介していこうと思います。

まずやはり自転車において走りの性能に直結するホイールは良いものを奢ることに越したことはないでしょう。

回転軸となるハブにはメイドインUSAのPAULのラージフランジハブを、ライダーの負荷を一挙に受け止めるリムにはとにかく頑丈でガンガン乗り倒すライダーのパワーの受け皿となってくれるヴェロシティのAILERON、タイヤにはスキッドするなら定番のコンチネンタル GATORSKINを装着。

PAULハブはアルミのかたまりを贅沢に削り出してワンピース構造で作られており、とにかく頑丈、アーレンキーだけでばらすことが可能なのでメンテナンスも簡単。

そのタフさからプロのトラックレーサーからメッセンジャーまで、様々なユーザーに支持されています。

自転車の顔となるクランクにはBROTURESオリジナルのRIPクランクをインストール。 アウトボードBBなので剛性も高くてパワーロスが少ない。

個人的にこのクランクは昔のカンパニョーロのトラッククランクに形状が似ていて好きなんですよね。

チェーンリングからアームに繋がるなめらかな造形がシュッとしていて良い感じですよね。

取り付けたサドルは、最近吉祥寺店の商品棚に並んでて「おっ」と思ったセライタリアのFLITE。

通常のフライトと違い、座面がレザーのタックロールになっていてオートバイのシートっぽいルックス。

バイク好きの僕としてはめっちゃかっこいいなと思ってインストールしました。

フライトも昔っから人気の高いサドルでしたね、とにかく座り心地がいい名品です。

この特徴的な形状のハンドル、これも僕の大のお気に入り、FAIRWEATHERのブルムースバーです。

二股に分かれたアームがおしゃんですね〜。

日本の自転車ハンドルのパイオニア NITTOが、BLUE LUGさんとコラボして生まれたFairweatherのブルムースバーです。

実はブルムースバーって、1990年初頭くらいのMTBブームだった頃に流行ったハンドルの形状なんです。

当時は1インチスレッドステム対応のものばかりでしたが、あの頃の雰囲気をそのままに1-1/8コラム対応のアヘッドステムにした復刻版って言えばいいでしょうか。

当時まだ生まれてなかった僕には目新しく見えますが、当時の自転車ブームを経たサイクリストの目には懐かしく映る、ノスタルジーあふれるハンドルみたいです。

フロントフォークのクラウンの部分にKORY YORKという刻印が。

フレームに関してはブランドごとにこういう細かい部分で個性を出してきたりするので、自転車好きならば見てしまうポイントかもしれませんね。

木村信也氏という僕の大好きなオートバイのカスタムビルダーがいるのですが、彼はカスタムバイクを手がける際に「古いものをリスペクトしながら、機能的には新しいものを楽しい形で出すことが、ものづくりをする人間にとってあるべき姿だと思う。」とYAMAHAのジャーナリストに論していました。

バイクとピストで業種は違えど、共通したフィロソフィーでものづくりをしているKORY YORKの製品は間違いなく自転車好きの心を掴む、素晴らしい製品と言えるでしょう。


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